北海道でブリジギングが流行り始めたのって、ここ何年かの話なので専用タックル(ロッド&リールのこと)を持っていない人って結構いるんですよね。
北海道の巨大魚と言えば「鮭」なので鮭用タックルでブリ釣りを楽しんでいる人もいるかと思います。
鮭用タックルを使ってる人って多分疑問に感じていることがあると思うんですよ。
「専用タックルってそんなにいいの?」と。
「鮭用でもブリ釣れるから良いんじゃね?」と思いますよね。
そこで今回は鮭用タックルをブリ釣りで代用できるのか?
ブリ釣り用のタックルを用意する必要があるのか?
について解説していきたいと思います。
鮭用のタックルでも大丈夫なのかなーとか、これからブリ用のタックルを揃えようと思っていた人必見です!
目次
ショア用ジギングタックルに求められる条件とは
まずはジギングタックルに求められる条件についてお話していきます。
ロッド
ロッドに求められるのはブリの引き寄せる「パワー」と引きの強さを吸収できる「しなやかさ」です。
ジグは小さいものであれば40g程度、大きいもので140g程度のジグを使用します。
ただ140gは使用する場所やケースが限られますので、おおよそ100g程度まで使用できれば大体のシチュエーションで使用可能です。
長さは9~10ft(フィート)くらいが使いやすいです。
リール
リールに求められるのは、「ドラグ力」と「糸巻き量」です。
ドラグ力が無ければ簡単にブリのパワーに負けてしまいラインがプッツンと切れてしまいます。
また、何とかドラグで持ちこたえていても巻けるラインの量が100m程度だとフルキャスト(全力でジグを飛ばす)した直後にヒットした場合にラインが足りなくてキャッチまでいけません。
ラインは最低でも3号のPE(ラインの種類)を300m巻けるスペックが欲しいです。
鮭用タックルはブリ釣りに代用可能なのか
それでは実際に鮭釣り用タックルがブリ釣りに代用可能なのか考えてみましょう。
鮭用ロッドはブリに使える?
鮭専用ロッドは大体70g程度が最大で使用重量であることが多いです。
主要なメーカーの鮭ロッドはこの辺りでしょう。
それはなぜなのか。
鮭は河口に寄ってくる(岸寄りしてくる)魚なので、それほど距離は必要ありません。
また、鮭は口が柔らかいのでロッドが固いと針がかかっても裂けてしまったりと不具合が多いです。
そのため、先端は柔らかく作ってあります。
これをブリに当てはめると、
・使えるジグが限られる(パワー不足)
・飛距離も足りなくなる先端が柔らかい
・ブリ独特の青物の走りを吸収しすぎる
・アタリがあってもロッドが柔らかいので鮭よりも固いブリの上あごにキレイにフッキング出来ない。
・ワンピッチジャーク等のジギングで使われるアクションがやりにくい。
という状況になります。
つまり鮭用のロッドを使うのであれば、軽いジグでも問題がない潮の流れ+距離にブリがいて、アクションは控えめに、フッキングは強めに何回も合わせれば「釣れないことはない」です。
しかし、ロッドが折れてしまう可能性は充分にあることを理解した上で使用して下さい。
このことから、キャッチに至る可能性を高めるのであれば専用ロッドを使用したほうが格段に上がります。
鮭で使っているリールは使えるか?
鮭用のリールは大きくてもシマノ換算で4000番ですね。
それ以上は重たいしオーバースペックだと思います。
試しに「ツインパワーSW」でスペックを見てみましょう。
ツインパワーSW 実用ドラグ力(Kg) 最大ドラグ力(Kg) PE3号が巻ける量(m) 4000XG 7 11 記載なし。
2号でも2106000HG 8 13 300 8000HG 14 28 410
4000番にはXG(エクストラハイギア)しかありませんので正確な対比ではありませんが、実用ドラグが7Kgで最大ドラグが11Kgなので完全にスペック不足ですね。80cmを超えるブリのパワーで簡単にラインを切られてしまいます。
ラインの量も2号で210mまでしか巻けませんので、足りないことが分かると思います。
6000番のHG(ハイギア)でもラインの量はギリギリ足りますが(PEは下巻きの糸が必要なので実際には300mのPEを巻くことは出来ない)、ドラグ力が心配です。
8000番になるとさすがにドラグ力・ラインの量共に申し分ありません。
ブリ釣りに対応するのであれば、8000番のリールが必要という結論になります。
青物釣りはリールに非常に大きな負荷をかけてしまいます。
ドラグ力の大きなリールを使って、内部のギアに負担がかかりすぎないようにするのがポイントです。
私も昔はギアに負担をかけるような釣り方をしていましたが、そのせいでギアが摩耗し全体のバランスが崩れて結局新しいリールを買わざるを得ない状況になりました。
皆さんも同じような経験をしないためにドラグ力の大きなリールの使用をオススメします。
初心者用ショアジギングロッドのオススメ
シマノ コルトスナイパーBB S1000H
シマノの高級ロッド「コルトスナイパー」シリーズの安価モデル。
価格を1/3以下に抑えながらも、本家に負けないパワーを備えておりシマノ好きならこのロッド一択です!
100gのジグまで対応しており、入門編にはピッタリのロッドです!。
ロッドのコシ(固さのバランス)も最高なのでワンピッチジャークもメチャクチャやりやすいです!
私も使ってますが80cmクラスのブリでも余裕で対応出来ちゃいます。
お気に入りの1本です。
ダイワ ジグキャスター96H or 106H
ダイワで決めたいなら、ジグキャスターに決まりですね!
価格がコルトスナイパーBBよりも安いので、お財布に嬉しいです。
長さが違うので好みで96か106を選べばOKになります。
対応ジグが120gまでのスペックとなっていますが、実際にキャストしてみると100gのジグでも「ぐにゃっ」という感覚をキャスト時に覚えるためフルキャストはロッドを破損する可能性があると思います。
実際、友人は不安なので80gのジグをメインに使用し、100gはロッドにあまり負荷をかけないように気をつけながらキャストして使用しています。
メジャークラフト ソルパラSPX-962H or SPX-1002H
2代目ソルパラですね!
何と言っても魅力的なのはその価格です!
この価格でブリが釣れるなら、すげーコスパ良いです!
さすがメジャークラフトだなーと思いました。
これだけ安いと逆に不安だと思われるかもしれませんが、かなりしっかりしていて80cm級のブリでも不安なくキャッチ出来たそうです。
ジグも100gまでキャスト可能ときたら、シマノ・ダイワ信者以外は「ソルパラ」一択と言ってもいいですね。
素晴らしいロッドだと思います。
初心者用ジギングリールのオススメ
シマノ ストラディックSW8000PG or ツインパワーSW8000PG
シマノのリールで初心者が選択するなら、この2択でしょう。
上記の比較でも記載しましたように6000番でもギリギリいけないことはありませんが、私はあえて8000番、しかも「ツインパワーSW8000PG」をオススメします。
理由は4つあります。
①ドラグ力が上がる
ストラディックの実用ドラグ力は8000番でも9Kgですが、ツインパワーは14Kgです。
ショアジギングでは不意に大物のブリがかかるので、リールの性能で釣れなくて後悔したくないですよね?
逃したブリが大物であれば大物であるほど後悔の気持ちも大きくなると思いませんか?
②メンテナンスが楽
どちらも「SW]でありソルトウォーター(海水)仕様ですが、ツインパワーと比較するとストラディックはどうしても海水がギアの中に入ってしまいます。
自分でオーバーホール出来る方であれば問題ありませんが、中々自分では出来ないですよね?
そうなるとメーカーのオーバーホールが必要ですが、使用年数が経過するほどにオーバーホール代が積み上がっていきます。
一方でツインパワーはシマノの最高峰のリールである「ステラSW」の防水技術を随所に使用したリールなので使用後に淡水で洗うだけでメンテナンスが終了します。
長年使用することを考えたらメンテナンスが楽なツインパワーの方が安くなります。
私も実際に2年使っていますが、ゴリ感もなく使えている耐久性の高いリールです。
③コスパ最強
本当の本当にオススメしたいのは最強リールである「ステラ」ですが、ネックなのが値段です。
19ステラの登場で若干購入しやすくなりましたが、それでも一般人には中々手が出せないリールですよね。
一方でツインパワーは「頑張れば」手が出せるリールです。
しかも性能面では「ほぼステラ」なので、非常にコストパフォマンスが高いリールになっています。
④オフショア(船)でも使える
6000番ではオフショア用リールとしては役不足です。
乗船した船の大きさや乗船数にもよりますが、お祭り(ラインが絡むこと)を防ぐためにブリがかかると近くの乗船者はブリが釣れるまでジグを回収して待っています。
しかも、不意の大物がかかりやすいため、パワー不足な6000番を使用していると中々ブリが上がってこないので他の乗船者にご迷惑をかけてしまいます。
自分のリールのパワー不足が原因で時間を取られて他の乗船者の釣り時間を減らしたくないですよね?
その点、ツインパワー8000PGはパワーも充分なので他の乗船者にご迷惑をかけることなくすんなりブリを釣ることが出来ます。
私がツインパワーを薦める理由が分かって頂けましたでしょうか?
カンの良い方はここで「なんでHGじゃなくてPG(パワーギア)なの?]と疑問に思うかと思います。
PGはその名の通りノーマルギアなのでパワーに優れています。
ハイギアと比較すると1回巻き上げ量に「13cm」もの差が出てきます。
ただ、北海道のジギングの場合、13cmもの量のラインを一気に巻き上げなければ行けない状況になることは少ないです。
それであれば、パワーを重視した方がいいと私は考えます。
巻き上げ量は巻く速さでカバーしましょう笑
しかも、HGと比較するとPGは巻き始めの動作がスムーズでありブリの圧倒的なパワーに対抗できちゃいます。
13cmの差があるので巻き上げる回数が増えちゃいますが、パワーで対抗することでブリに主導権を渡さずにファイトすることが可能なためPGをおすすめします!
ダイワ キャタリナ4000
シマノのツインパワーに対抗する同価格帯のリールで言えば、「キャタリナ4000」です。
どっちがいいのか?と聞かれたら、「どちらでも大丈夫です」という答えになります。
この価格帯になればどちらのメーカーもしっかり作ってありますので、自分が「シマノ派」なのか「ダイワ派」なのかで決めてOKです。
最後に
タックルって安い買い物じゃないし、性能も差があって失敗したくないから購入する時はスゴく悩みますよね。
私もタックルを揃えるのに2、3週間悩んだ記憶があります。
その時の苦い記憶なんですが、2,3週間悩んでいる時期がブリ釣り最盛期だったんですよね。
恐らく同じ気持ちでリールを選んでいる人がいたのか、ネット上で「最安値」で売ってたショップが売り切れになっていまいました。
日本のどこかにいる釣り人に貰われていったのでしょう。
仕方なく最安値ではないけど、近所の釣具店で購入するよりは安いので違うオンラインショップでリールを購入することにしました。
この状況は毎年繰り返されています。
ロッドを選ぶ時にも同じことが起きました。
ジグを選ぶ時にも同じことが起きました。
今回オススメしたタックルは私が自信を持ってオススメしているものです。
「いいな」と思って頂けたのであれば、安いうちに購入することをおすすめします。
最安値で購入できれば、追加でジグやラインを購入することが出来ます。
私と同じ失敗をして欲しくないのでこのお話しました。
皆さんが満足のいくタックルでブリ釣りを楽しんでくれますように♪