皆さんがヒラメを釣る上でロッドに求める条件には何がありますか?
ルアーを遠投する「しなやかさ」ですか?
それとも、どんな巨大なヒラメにも負けない「パワー」ですか?
あるいは、1日振り続けても疲れを感じにくい「軽さ」ですか?
これら全てを満たしたロッドがシマノのネッサシリーズです。
ヒラメ釣りでオススメのロッドは何?と聞かれれば、真っ先に挙がるのが「ネッサ」シリーズですね。
ネッサシリーズは、リミテッド、CI4+、BBの3シリーズ展開されていますが、その中でも最高峰に位置しているのがリミテッドになります。
ネッサリミテッドはヒラメの神様と言えるシマノの堀田光哉さんが監修した対ヒラメ用ロッドです。
堀田さんがリミテッドに詰め込んだ思いも合わせて紹介していきますので、ヒラメ用ロッドをお探しの方は必見の記事に仕上げてます。
目次
ネッサリミテッドのスペック
品番 全長
(m)継数
(本)仕舞寸法
(cm)自重
(g)先径(mm) プラグ
ウェイト(g)ジグ
ウェイト(g)適合ライン
PE(号)リールシート
位置(mm)カーボン
含有率(%)S102M 3.10 3 108.3 162 2.1 8〜36 MAX42 0.8〜2.0 455※U 99.8 S1010M+ 3.30 3 115.0 179 2.1 8〜42 MAX48 0.8〜2.0 460※U 99.5 S104MH 3.15 3 110.0 172 2.2 10〜50 MAX56 0.8〜2.0 460※U 99.8 S100MH+ 3.05 3 106.6 172 2.3 10~56 MAX65 1~2.5 460※U 99.5
ネッサが3ピースロッドである理由
皆さんは3ピースロッドにどんな印象がありますか?
私の印象は短くて持ち運びやすいという印象で機能面に関しては意味を考えたこともありませんでした。
もちろん持ち運びを考えて短いピースにしてるというロッドもあります。
しかし、ネッサリミテッドには明確な意図があります。
このロッドは1つ1つのピースにしっかりと役割を持たせて3本でなければ完成しないロッドバランスを実現しています。
めちゃくちゃスゴイですよね!
この話を堀田さんから直接聞いたときは衝撃でした。
それまで考えたこともなかった3ピースの意味にワクワクです。
話を聞いていると3本継ぎのネッサリミテッドが最強であり、このロッドにしか出せないポテンシャルがあると感じました。
次章からは、私が堀田さんから直接聞いた3ピースそれぞれに持たせた意味についてお話しますね。
ティップ(ロッドの先端)
ロッドの先端のことを釣り用語で「ティップ」と呼びます。
ティップの役割は魚のアタリを逃さないしなやかさと、キャスト時にブレない硬さが求められます。
もちろん堀田さんはそのことについても考えてます。
・やわらかすぎるとキャスト出来ない
・負荷に負けない強さ
・ヒラメ釣りに丁度いい硬さに仕上げた
「ヒラメに丁度いい硬さ」っていうのがいいですよね!
このロッドを使えばキャッチ出来るヒラメが増えますね!
ベリー(ロッドの中間)
ベリーとはロッドの中間のことです。
中間部分にはロッドをキャストする時と魚をかけた時ににめちゃくちゃ負荷がかかります。
私はロッドを折ってしまった経験が何度もありますが、そのほとんどがベリー部分です。
もちろんロッドに記載されている負荷以上の重りは使っていませんが、それでも折れるということはここに一番負荷がかかっている証拠なんじゃないかと思います。
ということは、この部分にはキャストや魚の引きに負けない強さとしなやかさが求められますね。
ネッサリミテッドは何をコンセプトに作られたのか確認してみましょう。
・キャスト時にしっかり反発する(ルアーが飛ぶ)
・魚をかけた時にしっかり曲がる(魚の動きを封じる)
・反発力を残しつつ、しっかり曲がってほしい
かなりしっかり考えられてますよね!
これなら臆することなくロッドをフルキャスト出来ますし、座布団ヒラメや青物を釣った時も安心です♪
バット(ロッドの根本)
バットとはロッドの根本のことを言います。
バットが釣り業界でよく使われるのは「バットまでよく曲がってキレイな弧を描いてますねー」という状況です。
これはボートジギングのときに使われる好ましい表現ですが、ショア(岸)から狙うヒラメ釣りに関してはロッドが根本まで曲がるのは好ましくありません。
バットまで曲がりすぎるロッドでは、パワー不足だからです。
グニャグニャしてキャストもやりづらいでしょう。
その点、ネッサリミテッドはどうなんでしょうか。
・魚をズリあげられるパワー
・バットまで曲がるとサーフの釣りではそれ以上力が入らない
間違いなく大丈夫ですね!
3つのピースのコンセプトを確認するだけでも、このロッドがヒラメ釣りで最適なロッドだと分かります。
こだわりの並継仕様
3ピースともなると繋ぎ目が2箇所も出来てしまいますよね。
せっかくコンセプトを持って3つの性能を持たせてるのに、繋ぎ目でパワーが分散するじゃないかと心配になりませんか?
ところが、このロッドはそこもしっかり考えられています。
ネッサリミテッドは「バット側が太くてティップ側が細い」形状に設計されています。
これによりバットのパワーが順番に先の方に伝わりやすくしてくれています。
言われてみないと気付かない細かな気遣いが嬉しいですね♪
1日中振り続けることも可能な軽さ
上のスペック表を確認してもらえると分かりますが、ネッサリミテッドは軽さも特徴の一つです。
リミテッドは162-179gですが卵の標準的な重さが60gと言われているので、全てのロッドが卵3個分よりも軽いことになりますね!
卵3個分よりも軽いロッドなら1日振り続けても釣れを感じにくい気がしませんか?
もちろんリールやルアーの重さもありますが、軽さは武器です!
実際にリミテッドを持ってみると分かりますが持ってる感じがしません。
ここで中級者・上級者の方であれば、軽いだけならカーボン素材を多くすればいいんでしょ?
リールを付けたときのバランスが悪くなりそうじゃない?
と思われるかも知れません。
ただ、そこはシマノも考えていてリールとのバランスも考慮してくれています。
リールマッチング比較
リール ロッド 3000MHG 4000 4000MHG 4000XG C5000XG SW 5000XG SW 5000HG SW 5000PG S102M 〇 ◎ ◎ ◎ 〇 △ △ △ S1010M+ △ 〇 ◎ ◎ 〇 〇 〇 △ S104MH △ 〇 〇 ◎ ◎ 〇 〇 △ S100MH+ △ 〇 〇 ◎ ◎ 〇 〇 △
なんと、公式HPでリールとの相性まで提案してくれています。
ヒラメ狙いなので4000番のリールが中心ですが、自分が使いたいリールとのバランスの情報まで提供してくれるなんて優しさを感じますよね。
実はこのことに対しても堀田さんは「ベストバランスを実現したことによりキャスト時のティップのブレを最小限にしました」と言ってます。
キャスト時にティップがブレると狙った所にルアーが飛ばないだけでなく、飛距離も短くなってしまいますよね。
特に1日中ロッドを振り続けてると疲れでだんだんキャストが雑になってきます。
そんな時にリミテッドの性能でブレないでキャストし続けられるとしたら、と考えてみてください。
精巧なキャストを続けなくてもいいというのは、心身共に楽になるのが分かりますね♪
この点からもネッサリミテッドは1日中振り続けられるロッドだと断言することが出来るしょう!
ネッサリミテッドは1本1本の特徴が明確
ネッサリミテッドは元々は3本展開でしたが、2019年に1本追加されて4シリーズ展開となりました。
いろんなロッドの特徴を見てきましたが、これだけ特徴のハッキリしたロッドも珍しいんじゃないかな?と思うくらいコンセプトが明確です。
口コミやインプレを見ても高評価が多いのは、それぞれのコンセプトが明確なので購入した方の釣り方にマッチしているからなんじゃないかと思います。
ネッサは自分が使いたいロッドが必ず見つかりますので、是非以下を参考にロッドを選択してくださいね!
S102M 手前のブレイクを狙う
ネッサの中では一番曲がるロッドです。
軽いルアーから標準的な重さに照準を合わせたロッド設計になっていますね。
「よく曲がる=釣っていて楽しいロッド」と表現できます。
このロッドでは、そこまで遠投を必要としない手前のブレイクを狙うために使用すると良いでしょう。
ブレイクとは、かけあがりとも表現される魚が居着く場所です。
魚がいる場所なのでここを攻めると必然的に釣果が上がります
S1010M+ オールマイティなリミテッド
堀田さんはこのロッドを「10frなのに11ft並みの性能を持たせたロッド」と表現されています。
軽いルアーから40gを超えるようなルアーも楽にキャスト出来る設計ですね。
もちろん遠投も出来るので遠浅なサーフでも充分にそのポテンシャルを発揮してくれますよ♪
遠投出来るということは離岸流が沖まで伸びている場合にも対応できるということですから、単純にチャンスをモノにできる機会を増やせるロッドですよね!
まさにバーサタル(釣り用語でオールマイティ)と表現するにふさわしいロッドです。
S104MH 大型のヒラメや青物を意識
このロッドはやや重たいルアーに照準を合わせた設計ですね。
20-40gのルアーをメインに使い更に重量の重い50gのルアーも扱えるロッドです。
50gまでのルアーを扱えるということは単純に飛距離も伸びますので、沖のブレイクを狙うことが出来ます。
手前のブレイクが他の釣り人に狙い尽くされている場合には沖を狙うことで釣果に繋げることが出来ます。
また、ヒラメの時期は青物が回遊していることも多いです。
ヒラメ狙いで青物が釣れたというのは珍しいことではありません。
その点では、このロッドは青物も意識していますので不意な大物にも対応出来るということですよね!
S100MH+ 2019年に登場したパワフルネッサ
3本だけでも充分ヒラメに対応していましたが、このロッドは確実に青物を意識したロッド設計ですね。
65gのジグまで操作可能=超遠投も可能=大物も楽にキャッチできるということです。。
このロッドだったらライトショアジギングにも対応出来ます。
北海道でヒラメ狙いの外道?で釣れるターゲットはブリがいますが、本州であればブリ以外にもヒラマサ、シーバス、ニベにもいますもんね!(羨ましい!笑)
この1本でたくさんの魚種を狙えるという意味でもコスパのいいロッドだと言えます。
パワフルロッドでありながら、長さは10ftなので非常に使いやすいロッドです。
長いロッドだとどうしても疲れが溜まってきてしまいますからね。
もう一つのパワフルロッドの利点は、魚に主導権を渡すこと無くパワーファイトが可能だということです。
特に混んだ釣り場の場合、ある程度パワーファイトをしないと他の釣り人の方に魚が行ってしまいラインが絡んでしまったり、それが原因で魚を逃してしまったりとデメリットが大きいです。
そんな状況下でもこのロッドであれば確実にキャッチに繋げることが出来るでしょう!
明確な意思を持って2019年に発売となったこのロッドは間違いなくコスパが良いです♪
最後に
ネッサリミテッドは安い買い物ではありません。
しかし、それを大幅に上回る明確な意思とメリットがあるロッドなのでこのロッドでなければキャッチできないヒラメもいるでしょう。
毎回釣れるとは限らないヒラメが釣れるチャンスを逃さないためにもネッサリミテッドは確実に私達の武器になってくれるロッドです。
ヒラメ釣りをしているアングラー全員にオススメ出来る1本ですね♪